日本経営士協会メールマガジンより一部抜粋して紹介いたします。
■ 情報過多による、混乱と不安
北朝鮮のミサイル発射ニュースでは日本中が大騒ぎになった。弾道ミサイルが日
本上空を通過するのであるから無理も無い。しかし緊張の余り最初の報告を取り
違えて誤った情報を流してしまったことは感心できない。情報発信の際に確認を
怠ったと言う、初歩的なミスがあったのである。"災い転じて福となり"この誤
報は図らずも緊急事態発生時の予行演習となり、翌日の本番では情報伝達は正し
く行われたようであった、「怪我のコウミョウ!!」である。この事件の報道の中
でTVのコメンテーターが、「とかく最初の情報には間違いが多い」と言っていた
が、往々にして正しい。
■ 数年前に私に起きた出来事
数年前友人から一通のメールがあった。曰く「今パソコンのウイルスが大流行し
ている、ついては貴殿のパソコンのファイルを大至急削除されたし」と、削除の
手順も詳しく書かれてあった。親しい友人からのメールであるから、疑問も持た
ずに実行しようとしていたところ、再び友人から、「今送信したメールは"偽メ
ール"である」との訂正の連絡があった。友人は、もたらせた情報の真偽を確認
せず、一大事と親しい友人に直ちに転送したのであった。この友人は何人にもメ
ールを送ったようで被害を受けた人もいたようであった。
私は日頃からこの様な情報を受けた時は自身のPCで先ず確認してから対処するこ
ととしていた為、幸い私が「偽メール」を転送することにはならなかった。
■ 真実の情報に自分の思いや考えを付け加えない
上の2例は情報を確認せずに安易に他に流してしまった事で混乱を起こしたので
ある。「ちょっと待て!!」情報の発信元に確認すれば直ぐに真偽は判明したはず
である。これらは、振込み詐欺の被害とも共通している。一大事と思うことで、
いわゆる頭が真っ白となり、冷静な行動をとれなくなってしまうのだ。
私は在職中、客先からのクレームは直ぐに報告せよと指示を出していた。大きな
トラブルのような問題は先ず間違いは無かったが、その他の情報では発信者に都
合が良い情報の方が早く届いたように思う。疑ったわけではないが発信元に確認
してみると報告された内容が本来の情報と異なっていた事が多々有った。問題は
真実の情報に自分の思いや考えを付け加えて合体し、あたかも客先の意向である
かのように報告されていることである。これは今回のミサイルを発射したとの情
報、即ち、もたらさせた情報に他の情報(実際には存在しなかった情報)が付け
加えられ、あたかも真実であるかのように加工されたため、受け取った方は真実
の情報と考えてしまったのだ。そこで情報に基づいて行動する際には常に自から
何が真実かを確認することが大事である。間違った情報で行動を起こし混乱させ
てから収拾にかかる時間を考えると、まず確認してから実行する方が遥かに無駄
な時間・ロスは少ないと思う。
経営コンサルタント・経営士 久崎 力 氏(日本経営士協会 理事)
※久崎先生は、大手総合電気メーカーに長年おられ、現場から営業部門、海外子会社などでいろいろなご経験を積んでから、経営コンサルタントとしてご活躍中です。幅広い知識と経験を活かし、製造業を中心にご指導をなさっております。
久崎先生の詳細プロフィールにつきましては、下記URLをご参照ください。
http://www.jmca.or.jp/meibo/pd/1038.htm?mag2
- 2009年5月31日 00:44
- 経営全般

