日本経営士協会メールマガジンより一部抜粋して紹介いたします。
■ アメリカのバンクライバーン国際ピアノコンペティションにて
政治の迷走や失業者の増大など暗い話題が多いところに、国民を勇気付けるニュ
ースが飛び込んできた。それは若干20歳の若者がアメリカのバンクライバーン国
際ピアノコンペティションで優勝したのである。私は一時期バンクライバーン日
本委員会の事務局を担当しコンサートを開催するなど若いピアニストにチャンス
を与えるように努力していたことがあったので、このニュースに感激した。
このコンペティションには今まで日本人が何人か挑戦したが、入賞はするものの
優勝者は出なかった。同じようなコンクールとして有名なショパンコンクールや
チャイコフスキーコンクールでは優勝者が出ていたのであるが。このコンクール
の難しさは予選からファイナルまで約4時間のリサイタルに相当する大曲を弾か
なければならず、体力的に劣る日本人は不利と言われていた。この様な困難な条
件を克服して優勝したのであるから、日本人として快挙といってよいと思います
■ バンクライバーン氏とは
ここで主催者のバンクライバーン氏について少し触れておきます。日本での演奏
回数が少ないこともあり、彼の名前は殆ど知られていません。しかし彼もまた若
干19歳の時にモスクワで開催されたチャイコフスキーコンクールで優勝したので
す。60年前はアメリカとソ連は冷戦真只中でもあり、ロシアにおけるコンクール
でアメリカ人のクライバーン氏が優勝するとは誰も思わなかったのである。一躍
英雄となったのであった、アメリカではいまだにピアニストというよりヒーロー
である。
今回の優勝者が「盲目」であることも大きな話題であったが、私には、テレビの
コメンテーターの次の言葉が印象的であった。それは、「人間には眠れる98%
の可能性がある、開花には環境が影響するが、一歩前に踏み出すことが重要であ
る。」と言っていた事です。芸術に限らず、多くの若者が目の前を通るチャンス
を見逃している様な気がします。チャレンジ精神がなくなっているのです。この
眠れる可能性は「一歩前に踏み出す」ことにより開花することが出来ると思いま
す。
■ 私が「一歩前に踏み出した」時
私自身を振り返ってみてもいろいろの可能性となった端緒は「一歩前に踏み出し
た」ことでありました。それはオレゴンへの転勤でした。短期の赴任ではあった
が、現地では出来る限りアメリカ人と交流することを優先しました。どこでもそ
うですが、とかく日本人は日本人社会の中で交流することが多かったために、駐
在員がアメリカ人のコミュニティーに入ってくるのは珍しかったのだと思います
次々と色々のイベントに招待されたり、こちらも企画したり積極的に行動しまし
た。そして1年後にダラスへ転勤になった時は、私のアメリカ人達との交流は益
々拡大していきました。そこでは「ダラス日米協会副会長」に推されました、会
長はアメリカ人そして日本人の私が副会長ということになりました、
更に日本へ帰国後、テキサスからバンクライバーン国際ピアノコンペティション
日本委員会の事務局を引き受けて欲しいとの要請がありました。私がアメリカに
転勤したときには将来この様な重要な役割が出来るとは微塵も考えていませんで
したが、冒頭の「眠れる98%の可能性」が開花したのだと思っています。日本
人は何か依頼されると、まず「自分には向いていない」「他に適任者がいる筈」
等と遠慮するのが常であります。また「遠慮する」ことが日本人としての「美徳
」とも思われています。これからはグローバルの時代です、日本人的な遠慮は止
めて訪れたチャンスを逃さないように「一歩前に踏み出す」ことの心掛けが必要
と思います。それにはまず自分自身が「グローバル」に変身する事です、眠れる
98%の可能性にかけて・・・。
経営コンサルタント・経営士 久崎 力 氏(日本経営士協会 理事)
※久崎先生は、大手総合電気メーカーに長年おられ、現場から営業部門、海外子会社などでいろいろなご経験を積んでから、経営コンサルタントとしてご活躍中です。幅広い知識と経験を活かし、製造業を中心にご指導をなさっております。
久崎先生の詳細プロフィールにつきましては、下記URLをご参照ください。
http://www.jmca.or.jp/meibo/pd/1038.htm?mag2
- 2009年8月 8日 10:18
- 経営全般

